比叡山 International Trail Run 2022
2022.5.21
距離 50㎞
累積標高 3,700m
順位 5位/564人
時間 6時間42分17秒
天気 曇り
過去最高に家から近く地元の比叡山でのレース
普段のトレーニング場所になっており、コースもほぼ走ったことのあるフィールドでのレース。
7時40分のケーブルに乗り、会場には8時前には到着
レーススタートは50キロ、第1ウェーブの9時スタート
30分前から念入りにストレッチ等して身体をほぐす。
10分前には50mileの選手が先行してスタート。
50mileは世界選手権の選考レースで強豪の方ばかりが出走される。
職場の先輩の西村さんが優勝候補で結果、その後ダントツで優勝される。
(本当に凄すぎる、仕事の帰りに一緒に走って帰らせてもらっているが、レベルが違いすぎる)
お祭りのような盛り上がりの中、定時の9時に50㎞がスタート。
最初の1キロは主催者でトレイルランニングパイオニアの鏑木さんがコントロールでスタート!
最初の2キロ程度は登りで大比叡を経由してそこから約7キロの下りになる。
スタートは50番目ぐらいだったのですぐに上がっていく。
下りはシングルトラックで後ろにいると自分のペースで下れないのはわかっているので、大比叡の手前で4番手まで順位を上げる。
すぐに下りになり、自分のペースで下る。
意識するのはなるべく脚に負担のかけないような優しい下り。
右足の踵が弱いのか、二日前の下りで右足をグネリ、軽い捻挫状態であったため、とりあえず負担がないように下る。
先行される方はすぐにコースをゆずり、約5キロ地点の水飲対陣碑まで。
本当に良く知っているコースでレイアウトに全く心配はない。
また、分岐はすべてスタッフの方やボランティアの方がおられ、応援とアテンドをしてくれる。
本当にありがたい。
7キロの下りを終え、ここからはロテルド比叡までの3キロの長い登りになる。
1週間前に西村さんに連れて行ってもらい、ここの攻略法を教えてもらった。
中盤まであがると先に出発した50mileの選手たちを抜きにかかる。
走れる区間は積極的に走る。
順位は気になるが、オーバーペースにならないように気を配る。
比叡山ドライブウェイまで上がりロテルド比叡まで来ると10キロ地点最初の第1エイドがある。ここで休憩はしないが、沿道の応援が凄く、ここの応援は本当に感動した。
ここからは気持ちの良いトラックを走り、無動寺の下り。
この道は何回走ったか分からないほど良く走っている。
16キロ地点、下りきったところで姉と姪、そして長男が応援に待っていてくれた。
長男には10時から10時半の間に来るわと言っていたが、まさか姉と姪っこが来てくれるとは、、、
本当に嬉しかった。しかも約束の時間を15分ほど過ぎて10時45分ぐらいだった。
身内の応援は本当に励ましになり、気持ちを切り替えられた。
順位も4位だと伝えてもらう。
全員にグータッチをして気合を入魂してもらい再スタート!!
気持ちを新たにここから4キロのもたて山の登り入る。
ここも無理はせず、走れる区間を積極的に走り、登りきる。
ちょうどボトルの水を失った地点で第2エイドの延暦寺会館に入る。
比叡山トレイルは今まで出たトレランレースの中で最もエイドステーションが充実していた。
コーラを飲み、スポドリを補給し、バナナを食べ、頭から水を浴び、スタート地点を再スタートする。
この20キロ地点は最初のスタート地点でここから後半戦がスタートする。
ここからの良く知っているルートでとりあえず、24キロ地点から始まる横高山の登りが最大の勝負だなと考える。
気持ちを良いトラックを走り、青龍寺の下りへ。
足場がガレているので右足をグネらいように慎重に丁寧に下る。
ちなみに練習で西村さんと走る時に下りのスピード差に愕然とする。あのスピードは一生かかっても辿り着けない。一瞬で視界から消える。
下り返し、ここからが最大の勝負所の横高山まで登り。
ここでちょうど25キロ地点で約半分の地点。
ここがやはり苦しかった。走ることはとても出来ず、歩くスピードも他の選手より遅くなる。ジェルや固形物を取り、出せる最大のスピードで歩き、なんとか横高山直下のエイドへ。
やはり、スピードが遅くなり、50キロの部の選手5名ほどに抜かれる。
このエイドで応援に来られていた鏑木さんからも自分の顔を見て「大丈夫ですか?」と心配される。
5分ほどエイドで補給し、横高山最後の登りに入る。
個人的にレース前に50キロはこの横高山と水井山の登りが最もキツいだろうなと思っていた。逆にここさえ攻略できれば、後は大きな走れない登りはほぼないとも思っていた。
水井山を越え、下りと林道、緩やかな登りをプッシュして走る。
すぐに大尾山を越え、気持ちの良い奥比叡の区間を過ぎていく。
パラグライダー給水所で水のみ補給し、林道へ。
しばらくやや下りの林道だったが、33キロ地点から始まる登り基調の林道へ。
この林道がキツかった。走れる斜度ではあるが、脚がついてこない。歩きと走りを半々ぐらいで約3キロ走り、第4エイドへ。
この仰木エイドステーションではおばちゃんが作ってくれたであろうおにぎりとみそ汁を頂く。おばちゃんからの熱い応援も受け取る。
ここまで来れば皆キツいのであろう、50mileの選手も脚が攣り動けなくなっている。
林道を下り、仰木へ。折り返しポイントへ向かう。
折り返しポイントに向かうまでには先行した選手とすれ違うため、同じ色のゼッケンの選手を確認出来る。
片道約2キロ(往復4キロ)に渡るすれ違い区間で同じ50キロの選手が前に約4名いることが分かる。
同じように折り返してからは後続に4名ほどが追ってくるのがわかる。
折り返してからは残り10キロ。
ようやくカウントダウンに入る。
アスファルト道はすべて走り、すれ違う選手にお互いに声を掛け合い励まし合う。
良い区間だなと思った。
アスファルト道から林道に入り、前には50mileの女子トップの選手がずっと走られる。女性で相当メンタルが強い選手なんだろうな、後ろから走りを見て分かる。
50mileは当然自分がゴールしてからも後30キロ走ることになる。
それも女性でこのタイムは本当に頭が下がる。
横川直下の階段の登りでその女性選手をパスし、最後のエイドへ。
入ると同時に出ていく同じ50キロの選手がいる。
この選手は抜きたい。
横川からは約3キロの下りの林道がある。
この林道も良く知っており、スピードが出せやすい。
飲料水だけ補給し、すぐに林道に入る。
ここでほぼ全てを出し切る。
約1キロ走った地点で先ほどの同じカテゴリーの選手を抜き去る。
さらに1キロ走ると横高山の登りで圧倒的な登りのスピード差で抜かれた選手が見えてくる。
得意の林道区間は後500mほどしかない。
必死で差を埋め、最後の2キロの登りへ。
もう体力は残っておらず、メンタルだけでここまで来た。
歩き登るが、スピードをあげると脚が痙攣し、全く動けなくなる。
もうすでに何回か足が攣っている。
出せる最大限のスピードで登るが、前の同カテゴリーの選手とは逆に差が開く。
前の選手も自分のことに気づき、スピードを上げているようだった。
するとゴールまで1キロを切った最後の登りで「ウォー」と声を上げ、同カテゴリーの前の選手が立ち止まって脚を押さえている。
横から抜き去る時に聞くと脚の攣りがひどく全く動けなくなったとのこと。
こっちもギリギリで最後は脚攣りだけ気をつけて、選手をパスする。
残り300m、ここぞとばかりに急傾斜の登りになる。
この登りも知っている。
出せる力を出し、延暦寺会館からは走りきりゴールへ!
ゴールのゲートをくぐると同時にアナウンスで「50キロ部門第5位 堀井 長善!」
と言ってもらえる。
嬉しかった。
ゴール後、鏑木さんからは「横高山直下のエイドでは疲労困憊だったのにあこから上げたのは本当に凄いね!」と言ってもらえて嬉しかった。
表彰式はなかったが、トレランレースで初めて賞品を頂き、そのまま帰路へ。
余談だが、このあと職場ではコロナ関係で2名と家族の出産で1名の欠員が急遽出て、レース終了後、2時間後には職場に出勤し、翌朝まで勤務。
昼間の間だけでも有給を頂き、良い経験をさせてもらってありがたかった。
今回50キロの部門は有力選手が50mileに出走された関係で、シングル結果の5位になれましたが、まだまだ走り方も含め、伸びしろがあると思っています。
今後、85キロ、そして100キロトレランと経験値を増やし、勝負出来るランナーを目指していきたいと思います。
今回、スタッフの方やボランティアの方の応援やエイドの手厚さでほんと救われました。ありがとうございました!
また、ロードレースもそうだったが、日頃から好きなことを優先してやらせてもらっている家庭環境にほんと感謝したいと思います。